その21 離人体験その後(1)

●だめ連・早稲田あかね・障害者介助との出会い (続き) 前回の話の続きではあるのだが、自分としてはこの辺りから離人症 / クンダリニー症候群の困難とは異なった「ステージ」に入った感触があるので、見出しのタイトルを変えることにした。 結果として障害…

その20 離人体験について(12)

●だめ連・早稲田あかね・生業としての障害者介助との出会い 友人Oの仕事の助手を務めることは、気心の知れた仲であることもあり楽しい時もあり、辛いこともあった。Oも二十代で発症した不調をいまだ引きずりながら仕事を継続していたのだが、自分もまた同様…

その19 離人体験について(11)

●当時遭遇したいくつかの偶然について 思い返せば、当時いくつかの偶然に遭遇し、そのつど助けられてきた。現在の生業との接点が出来たのもそのおかげである。 まず一つ目の偶然。 ○離人症発症後しばらくしてから受け始めたカウンセリングの面接場所が当時の…

その18 離人体験について(10)

●「法悦的状態」について(続き) この状態を無条件に心地よい体験であったと回想出来ないのは、寛いだ心境と同時に離人感や体感異常がいまだ続いていたことの他に、金銭に関わる問題が露呈しはじめたからだ。 この期間は職を失っていたと先に書いたが、それ…

その17 離人体験について(9)

●夢について、続き これまでに書いたような体験を先述のように「形而上的な悪」に触れた体験とすると、一方で短期間ではあるが心身の緊張が解け軽度の恍惚状態を維持していた期間もあり(「法悦的状態」)、次にそれについて書きたいのだが先の天竜川流域で…

その16 離人体験について(8)

(6)でTwillogへのリンクを貼ったのだが、張り忘れがあったのでここに貼っておくことにする(三千代さん宅の残りの写真をツイートしている)。 twilog.org ●余談 話の流れを簡単にするためにこれまで書いてきたような体験を仮に「形而上的な悪」に触れた体…

その15 離人体験について(7)

●天竜川流域(長野県下伊那郡の山中)で自給自足生活を営む夫妻を訪れたこと(続き) 三千代さん夫妻が二人だけで何年もかけて建てたという立派な和風家屋は山の傾斜地にある僅かな平坦地に建てられており、隣には別棟の風呂場、そして移住してきた当初住ん…

その14 離人体験について(6)

●天竜川流域(長野県下伊那郡の山中)で自給自足生活を営む夫妻を訪れたこと 身体が爆発し四散する体感を伴った夢について、その状況を書いておくことが必要であるように思うのでやや長くなるが書くことにした。 このお宅を訪ねた話は以前ツイートしたことが…

その13 離人体験について(5)

(4)の続き。 無限と永遠という観念を恐怖し、さらに発症当時からあった自己と周囲の人々や環境への既知感の喪失もあり、それらの感覚は最終的には宇宙(世界・ありとあらゆるもの)が存在することそのものへの禍々しさ、不吉さの感覚にまで発展した。宇宙…

その12 離人体験について(4)

(2)において、覚醒時と睡眠時の意識に質の差異がなくなり、就寝時においても常に意識の一部が目覚めている感覚が続いた体験について書いた。 離人症の発症からしばらくして出会った本「憑霊の人間学」(佐々木宏幹・鎌田東二共著 青弓社)に神道系の行も…

その11 離人体験について(3)

●どのような症状があったのか(続き) 語感的に違和感があるのでタイトルを「離人症体験について」から「離人体験について」に変更した。振り返るに、当時自分の身に何が起こったのかよく分からず、精神科の受診もしなかったため前例があるものかどうかも不…

その10 離人体験について(2)

●どのような症状があったのか ある日突然「外界を生きている自分」と「内部からそれを見ている自分」が分断されてしまったことについては先述した。それからどれ程経ってからだったのかは記憶にないが、そう間を空けずに体感の異常を含む様々な症状に見舞わ…

その9 離人体験について(1)

やっと本題へ。これまでもmixiやtwitterで断片的には書いてきたのだが纏まった形で記録するのはこれが初である。とはいえ20年以上も昔に発症しその後も長期に渡り続いた状態だったため既に忘れかけてしまっていることも少なくない。思い出せる範囲で記録し後…

その8 折角なのでその他の映画についても(3)

その他、番外編。 「洲崎パラダイス 赤信号」 監督:川島雄三 「こころ」 監督:市川崑 mogamiya-forth.cocolog-nifty.com www.youtube.com どちらも比較的最近、動画サイトで観た。「洲崎パラダイス 赤信号」は元々は以前仕事で通っていたお宅が江東区の旧…

その7 折角なのでその他の映画についても(2)

9月20日に書いた「その5」で「映画や物語(そして希には現実の場)などで出会う女性(像)に突然惹かれるといった現象はこちらの状態とは無縁に突然起こる。そしてそれが自分の人生における何らかの豊かさに資するものであるかと考えると、かなり疑問なの…

その6 折角なのでその他の映画についても(1)

映画鑑賞が趣味であると自覚したことはないのだけれども、地元のレンタルビデオ店で映画を借りひたすら観ていた時期がある(マイナーな作品の在庫が多く今思えばなかなか面白い店だった)。 離人症からの回復期の比較的初期の話で、当時四六時中自身の内部を…

その5「The Shape Of Water」の Sally Hawkins

相変わらずの宙吊り状態が続く。どうもこれまでよりも現実に近い方向に「着地」するのではないかと思えてきた。内的な領域とのバランスの取り方と言おうか往還が楽に出来ると嬉しいのだが。シュタイナーのような人がその辺りの心の仕組みについて書いていた…

その4 hitomiとユング心理学の「シャドウ」

伯父の納骨式より帰宅。 アパシー状態は相変わらず続いており、心境の奇妙な宙吊り状態が続いている。このblogを開始した理由にはそれなりの切迫感を帯びた情動があったように思うのだが、早くもその感覚が薄らいでしまっている。どうしてこれらの事について…

その3「Toto The Hero」

今日は聖蹟桜ヶ丘のマクドナルドへ行き覚慶悟著「離人症日記 書くことは生きること」を再読していたのだが、読むうちに悲痛さを感じやり切れない気分に襲われた。この著者が最終的に摂食障害で亡くなってしまったことは前に書いた通りだが、著作から垣間見え…

その2「幻の光」と江角マキコ

記事のタイトルに日付を入れているのには理由がある。他のサイトやblogなどを参照する際に、現在目の前にある記事がいつのものかが判らないものがあまりにも多いと思うのである(また直前直後の記事への移動手段が不明なサイトも少なくない)。しかし記事の…

その1 2018.09.12

いつかはblogという空間に、自分の主に離人症/クンダリニー症候群/魔境体験(以下「離人症」)について記録しておく機会があるかもしれないと思いながらかなりの時間が経った。今がまさにその時だと言えるのかどうか、よく判らない。 気が進まない理由ははっ…