その2「幻の光」と江角マキコ

記事のタイトルに日付を入れているのには理由がある。他のサイトやblogなどを参照する際に、現在目の前にある記事がいつのものかが判らないものがあまりにも多いと思うのである(また直前直後の記事への移動手段が不明なサイトも少なくない)。しかし記事の右上には大きく目立つフォントで記事の書かれた日時が表示されている事に気がついた。さてどうしたものか。

 

(※後日注。やはり煩雑な印象なのでタイトルに日付を入れるのは止めることにした。)

 

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離人症からの回復期において、期せずして心の支えになってくれた作品がある。それを「映画」と先述したのだが、まずは映画の元となった小説について言及すべきだろう。宮本輝さんの「幻の光」である。映画は江角マキコさん主演で是枝監督により手がけられている。どちらも不朽の名作の名に値する作品である。

 

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後にお茶の間では勝気なキャラクターとして売り出される江角さんの女優デビュー作であり、この作品ではまだ初々しい若妻の役を演じている。作品全体に漂う静かな溟さそして能登の風景の荒々しさが理性では捉え切れない人間の生涯の浮沈を暗喩しているようで、当時の自分の内に蠢いていた非合理的な何ものかと深く共鳴するものを感じていた。「現実」という場にもこのような溟い場所があるのであれば、そこで自分は生きてゆけるに違いないという安堵感があった(これは後に山谷など実在の地域への憧憬となる)。

 

映画内での江角さんの演技には好感を持ったし、能登の海岸で撮影されたモノクロのヌード写真集も入手してはいたが、こう書いてみるとこの作品に関しては、女性像というよりも作品の持つ全体のムードと自分の心性が共鳴したと表現するのが適切である気がしてきた。

 

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ここで注記するがこの記事において自分が気に入っている映画や女性を紹介したい訳ではない。ある物語の世界観や女性像に出会うことにより、意図せずして突然精神内の何かが活性化する現象について書いている。この現象が良いものか悪いものかは自分にはよく分からない。精神が陥る罠のような気もするがこれにより離人症を生き延びることが出来たのも事実なのである。

 

と書いてはみたものの結局のところ単に自分の好きなものの紹介記事のようになってしまい、ちょっと面白くない。

 

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この方のこの記事は今まさに自分が読むべきものと思う。備忘のためにリンクしておきます。「基底欠損」については昔から自分も気になっていた。

 

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