●だめ連・早稲田あかね・障害者介助との出会い (続き)
前回の話の続きではあるのだが、自分としてはこの辺りから離人症 / クンダリニー症候群の困難とは異なった「ステージ」に入った感触があるので、見出しのタイトルを変えることにした。
「あかね」でのエピソードで思い出したことがある。
ある夜Pさんが店番をしている日に訪れると、妹が生前好きだった曲だと言ってカウンター上に置かれたミニコンポでSonny Rollins(だったと思う)の “Everything Happens To Me” を再生し、聴かせてくれたことがある。その時にある記憶が甦った。
自分は学生時代に清水靖晃&サキソフォネッツ「北京の秋」に収録されている同曲とRollinsのこの演奏がとても気に入っており、設ちゃんにも教えた記憶があるのだ(曖昧な記憶だが)。ひょっとしたらこの二つの演奏を録音したカセットテープを貸したことがあったかも知れない。カウンター上の再生機からこの曲が流れた時、ああ彼女も気に入ってくれていたんだな、というしみじみとした思いが沸き起こった。
Sonny Rollins - Everything Happens To Me
清水靖晃&サキソフォネッツ - Just One Of Those Things
こちらはYoutubeに同曲が見当たらないのでアルバム「北京の秋」から別曲を。
もう一点、Pさんのお誘いで金沢の海岸へ行く際に、S夫妻のお世話になったことをここに書いておきたい。夫妻には下肢に障害を持つ小学生の息子がおり、金沢へはご主人の運転する車に同乗させて頂いた(金沢へは息子さん -L君という利発で活発な男の子だったが既に成人!しているのではないだろうか- は参加していなかった)。それが縁となり以後しばらくの間しばしばS家を訪れるようになったのであった。他にも「あかね」経由でボランティアとしてL君の学校行事などに関わりSさん宅に出入りしている人もいたのであった。
(この時期にS夫妻宅である個性的な女性に出会うのだがこのblogを書く目的からは話題が逸れる -つまり自身の失恋譚となる- ため割愛。その女性は現代は物が余りすぎているとの思いから、粗大ゴミ置場などからまだ使えそうな物品を収拾し修繕して使う、もしくは井の頭公園のフリーマーケットで販売するという活動を一人で行なっていた。つまり現代消費社会に対し彼女は独りで抵抗していたのである。自分も数度フリーマーケットに便乗させてもらったことがある。)
このblogの以後の見通しとしては、障害者の介助に携わり、これもある偶然から住処を入手することが出来独居を始める、父の看取りの体験、ALS患者の介助に携わり挫折、再び処世の活動から距離を置く、そして現状までを書いておきたい。離人症の発症を第一の(世界からの、という意味も含め)「解離」体験だとすると、現状は第二の「解離」状態と看做せるのではないかと気づいたからである。そこまで書いて離人症/クンダリニー症候群体験記の終わりとしたい。
(未推敲・続く)